特許権の権利行使の導入部分で行われること

弁理士は、特許権を取得するのが仕事です。
だけど、それだけではありません。
取得した特許権を行使するときにも弁理士の仕事があります。
あんまり意識されていませんが、特許権は取得しただけではあまり意味がありません。
特許を取っただけで、競合他社が自動的に特許権を取得した部分を真似しなくなるわけでも、特許権者にお金が入ってくるわけでもないからです。
だけど、特許権を取得すると真似している人を差止めしたりすることに使うことができます。

弁理士への以下の通りです。
この人のこの品物が、うちのこの特許権を侵害してると思うんだけど、見てくれない?
と、弁理士に依頼すればオッケーです。
こんなにラフな依頼は滅多にないと思われますが、大まかにはこんな感じです。
たいていの弁理士は、引き受けてくれると思います。
相手の人がその弁理士のお客さんだったり、全然不得意な技術だったりすると断ってくるかもしれませんが。。。

弁理士が引き受けた場合、弁理士は、相手の品物に関する情報を集めて、その品物を説明する文章を作ります。
そして、特許権の請求項の文言と比較して、一致してるか否かを判断します。
一致すれば、弁理士は、侵害可能性があると判断するでしょう。
まあ、できる限り侵害に持って行けるように解釈・検討してくれると思います。
一致しない場合でも、一致しないところを教えてくれるはずです。
一致していないところを埋めるために、均等論などの手段がありますが、これらは別の機会に紹介したいと思います。

侵害可能性があると判断した場合、この後は、警告するか、訴訟を起こすか、何もしないか、さらに検討していきます。
よく使われる方法は警告です。これでいうことを聞いてくれない場合は、訴訟を起こすという流れが多いでしょう。
弁護士が登場する場合、この辺りから出て来ます。

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10月22日 日記
子供と母親と3人でゲームをしました。
木のおもちゃを交代で積み重ねていくゲームです。
倒した人が負け?
子供が常に負けるんですが、負けたとき、子供がきゃっきゃと笑うのがとても可愛いです。

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将来役に立ちそうな仕事に潰されそうだけどやる

付記試験が終わり、1週間が経過しました。
付記試験の直前、2日間ほど休暇を取ったこともあり、忙しくなることを覚悟していました。
しかし、想定していた以上の急ぎの仕事が入り、向こう1ヶ月ほどは大変なことになりそうです。
新しく引き受けた仕事としては、タイのオフィスアクションがあります。
正直、キャパシティオーバーだったので、受けたくなかったのですが、内外案件であること、タイという珍しい国であること、の2点から、将来役に立つだろうと思い、引き受けることにしました。
また、昨年末くらいに中途で受任した案件の分割出願をやることになりました。
これは、親出願はそのまま残しておいて、数度目の分割出願。
今までは、事業保護のための分割でしたが、今度は権利行使のための分割。
そろそろ解放してよ。と思ったけれど、出願した特許を使っていく場面にはなかなか遭遇しないため、これも貴重な経験です。
さらに、新規出願4件と、近日に出願予定だった案件の大幅な修正。
修正は、自分の明細書に瑕疵があったわけではなく、お客さんの事業の軌道修正に合わせたもの。
これらをすでに受けてる仕事をこなしながら、1ヶ月くらいでさばく必要があります。
その上で、家のことや、自分のスキルアップをしていく必要があります。
特に、人工知能やIoT関連の発明は、積極的に自分に回ってくるので、自信を持って受けられるようにしていきたい。
あとは、営業活動に向けた、法律知識の補充。実はお客さんと話をするときは、技術の話以上に、法律の話になることが多いです。
外国の制度とかは、お客さんもあまり詳しくないので、その辺りの情報提供をすると喜ばれます。
明日は、台風ですが、原稿送付期限なので、午後から出勤予定。

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10月20日 日記
博品館に子供のおもちゃを見に行きました。
BRIOの展示に夢中になって1時間くらい遊びまくってました。
家で作れる規模とは全然違うものなので、面白いのでしょう。
引き離すのに苦労しました。
博品館は、かつて記事に書いたように入場料を取ってもいいと思う。
家電量販店の入場有料化

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付記試験とはどんな試験なのか?

2017年10月15日、特定侵害訴訟代理試験、通称付記試験が行われた。
これは、弁理士が、特定侵害訴訟の代理人として訴訟参加する事を認めるための試験である。
特定侵害訴訟とは、特許や商標などのいわゆる工業所有権の侵害事件だ。
試験科目は、午前が特許、午後が商標、不正競争防止法の事例問題。そして、それぞれに民法と民訴法の小問が出題される。
試験時間は、午前午後ともに3時間。なので、まるまる1日かけて開催される。
合格率は50-60パーセント程度。低くもないが高くもない。
落とすための試験ではないが、落ちる試験である。
受験資格は、能力担保研修を終えた弁理士である事。

僕は、今年、能力担保研修を終えて、受験してきた。
午前午後を通じて一番感じたことは、試験自体を2度と受けたくない。と言うことだ。
とにかく疲れるからだ。
問題文だけで、午前と午後6時間で、60ページ以上もあった。
あまりにも多すぎる。
読むだけならまだしも、解答も書かなければならない。
解答用紙も、午前と午後でそれぞれ7枚ずつあるのだ。
書くだけでも軽く3時間はかかる。3時間でも足りないくらいだ。
なので、付記試験を受けるなら弁理士試験合格から早いほうがいい。
なぜなら、付記試験で出題される判例は、弁理士試験と重複している判例が多く、試験勉強の知識がそのまま使えるから。
また、論文試験で培った筆力が衰える前に受験することができるからだ。

付記試験は合格しても意味がないと言う意見もある。
確かに、付記試験に合格しても、訴訟をするには弁護士が必要である点は変わらない。
合格していないとしても、補佐人として訴訟参加できる。
ということを鑑みれば、付記試験に合格する利点はないという意見も理解できる。
外観だけ見れば、その通りだからだ。
だけど、実は付記試験で得られる知識の活用の場は、訴訟に限られない。
例えば、民法・民事訴訟法の知識は、顧客と話をするときに必要となる。
実は弁理士の顧客には、技術だけではなくて、法律的な悩み事を抱えている人がたくさんいる。
彼らにとっては、弁護士も弁理士も実はあまり関係がなくて、解決してくれる人であればいいのだ。
もちろん、離婚とか、倒産とか、あまり知財法と関連のない問題は弁理士では対処できない。
だけど、知財法から派生した民法上の問題のように、民法の知識がないと解けないような相談に対して、民法を知らないからわからん!
こんな対応をすることは、恥ずかしくないだろうか。
民法の知識がないばかりに、答えに窮することが過去にあった。
僕はもうこんな思いはしたくない。
付記試験は、その勉強を通じて弁理士の弱点を強化する。
ひいては顧客の信頼を勝ち取るための武器となりうる。

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10/16日記
タイのOA受任。
タイ語は読めないよ。と思っていたけれど、現地の弁理士?が、英訳してくれてた。
内外メインでやってる人曰く、英語圏でない国の人たちも英語で苦労してて、頑張ってくれ英訳してくれてるらしい。

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弁理士の独占業務の中で最初に機械化できそうな仕事

意匠の出願だと思う。
意匠は、物品そのものを3Dスキャナで読み取って、六面図を生成できるようになったら、ほぼ完全機械化できるような気がする。
願書に記載する意匠に係る物品は、リストから選ぶだけだし。
意匠実務は未経験なので、あくまで想像ですが。。

だけど、こんなシステムを誰が導入するんだろう?
各社が導入するには、意匠は出願件数そのものが少ない。
なので、導入するなら弁理士かな?と思ってしまう。
弁理士が、もっとスピーディに仕事をこなすために、導入する。
このシステムがあれば、未経験でも意匠の出願業務”なら”できそうだな。って思ってしまう。

付記試験直前なので、ブログ更新をしばらく中断します。
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付記試験1週間前。
できる問題も増えてきたけれど、できてない問題ばかり目について、嫌な気持ちになっている。

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付記試験の勉強16-使用者責任-

付記試験まであと8日です。
あまり時間はありません。

民法715条に使用者責任という規定があります。
これは、被使用者が事業の中で第3者に損害を与えてしまった場合、使用者が損害賠償する責任があることを規定した法律です。
条文上は、使用者と書かれていますが、雇用者、被雇用者と意味合いは同じだと思います。
ざっくり言うと、役員に、「社員が勝手にやったんだ!俺は知らん。」ということを言わせない規定です。
もちろん、「相当の注意をしたときはこの限りではない」例外はありますが、どれくらいの注意を持って、相当の注意と呼ぶかは、今の私にはわかりません。
裁判例は出てきそうですが。。。

使用者責任は平成27年の午前の小問で出題された規定です。
知財は無形の財産であるため、社員がいつの間にか他人の権利を侵害していたと言う可能性はあります。
こう言う相談が来たような場合に、誰に対して損害賠償ができるのか?実務で間違えないように勉強しておいてね。と言う出題趣旨でしょうか。

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嫁が仕事だったので、子供と二人で昼ご飯を食べに行きました。
初めて行く近所の中華料理屋。
酢豚を食べました。超美味しくて、子供もばくばく食べていました。
ご飯お代わり無料っぽい。
そんなに食べないけど。。
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付記試験の勉強15-H28午前過去問-

H28年の特許に関する起案問題を解きました。
訴状と準備書面を書く問題で、相手の104条の3の抗弁に対する訂正の再抗弁の問題です。
これも、先使用権と同様に弁理士試験(論文)では必須論点です。
これだけ、論点が被ると、弁理士試験から間を空けずに受験した方が良いという話がわかる気がします。

なんと空欄が8個ありました。多いです。
空欄1について
原告の言い分を読み、請求の趣旨を丸々書かせる問題でした。
基本問題なので、これは解けました。
「訴訟費用は被告の負担とする」は、一瞬忘れてましたが。。。

空欄2について
特許法102条2項による損害額の推定の問題。
損害額だけ算定していれば良いのかと思っていたけれど、
侵害行為により、具体的にどんな損害が発生しているかを記載する必要があったみたい。

空欄3について
相手方が出してきた答弁書にて記載された非充足論に対する反論。
頻出論点ですが、相変わらずヘタレです。
H27の問題を解いた時には、充足論を論じるには、クレーム解釈が必要であると理解しました。
そのクレーム解釈は、発明が解決した課題と、その手段、その手段による作用を使って、クレームを解釈するようです。
こんな経緯があって、この方法で解決したんだから、クレームはこのように解釈するのが妥当だ!って感じでしょうか。
弁理士なんだから、この辺がきちんとできるようにならないと恥ずかしく思います。
かつて、侵害案件を担当した経験もあって、このクレーム解釈が弁護士よりも上手にできないと、弁護士と一緒に訴訟するなんて無理だとも思います。
だから毎回のように、この論点が出題されるんでしょうね。

空欄4−6について
訂正の再抗弁の要件と、クレームの訂正。
この辺は問題ない。

空欄7について
訂正したクレームが訂正要件を満たしていることの当てはめ。
弁理士試験対策で飽きるほどやった。単調で時間ばかりかかるから好きではなかった。
でも、付記試験では出題されて嬉しい。なぜなら、自信を持って解けるからだ。

空欄8について
訂正後のクレームと被告製品との対比。
訂正の再抗弁の第4要件の当てはめなんだけど、難しく考えすぎて、失敗。
クレーム解釈しようと二十分くらい悩んだ。
模範解答では、普通に文言を比較してるだけだった。。。

特許では、メジャーだけどいろんな判例が出ているなぁという実感を持っています。
過去問で問われたもの以外でも、少し抑えておいた方が良いかもしれません。
見かけてないのは、インクタンクとリパーゼ事件かな。
この辺は予習しておいた方が良いかもしれません。

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9/19日記
ちょっと前からNintendoswitchのオクトパストラベラーの体験版オルベリク編をやってました。
1時間ちょいでクリアしました。
付記試験終わったら、プリムロゼ編をやる気です。

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付記試験の勉強14-H27午前過去問-

H27年の特許に関する起案問題を解きました。
答弁書を書く問題で、抗弁として先使用権に関する問題でした。
弁理士試験(論文)では必須論点です。
付記試験でも出題されていたとは思いませんでした。

空欄1について
自分の製品が、相手の特許請求の範囲の構成要件を充足しない旨の主張。
頻出論点ですが、未だにコツがつかめません。
答弁書で、特許請求の範囲非充足をやるには、
基本的には、原告特許請求の範囲のクレームを狭めるように解釈し、自分の製品が含まれないように主張するのが基本です。
狭めるように解釈するのが難しいです。
解きながら、昨年の今頃にやっていた仕事で、弁護士の先生に、色々と聞かれてたのはこの事だったのかなぁ。。
と、今更ながらに思い出します。

空欄2について
公知・公用に該当するか否かを判定する問題。
該当すれば、無効理由があるとして、特許104条の3の抗弁が主張できます。
公用があまり慣れてないこともあり、認定が間違っていた。
解答例によると、実際に実施行為をすると、公用に該当するみたい。

空欄3について
先使用の抗弁です。
基本的には特許法77条の条文に当てはめて先使用権を有することを主張します。
知らなかったことは、発明をするのはあくまで、社員などの自然人であり、法人ではないこと。
だから、知得経路の正当性の当てはめで、法人はあくまで知得した者にとどまるようだ。
即時実施の意図の解釈は、飽きるほど見ていたので、弁理士試験から2年経った今でもバッチリ覚えていた。

空欄4について
実施または準備をしている発明及び事業の目的の範囲内の解釈を覚えていなくて、解けなかった。
2年前も微妙に怪しかった論点だが。。。
基本的な流れとしては、条文、条文の解釈(判例)、事実の当てはめ、結論の流れで書くことになるのだが、条文の解釈がイマイチだと、説得力のかける論述になり、点数が伸びないはず。

覚えていない判例が出るときついなあと思います。

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9/18日記
サザエさんでマスオさんと波平さんが食べていた、ほうれん草としめじの和え物を作った。
休みの間、子供が39度くらいの高熱が出ていたのだけど、下がってきたみたい。
これで、保育園お休みということはなさそう。

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