勝手に人の著作物を変えてはいけない話

今日は、同一性保持権(著作権法20条)のお話です。

ある人から、僕の書いたブログ記事を、Webマガジンに掲載させて欲しいと依頼がありました。
僕はWebマガジンへの掲載を認めました。
そして、Webマガジンが発行され、僕もそのマガジンを読んでみました。
すると・・・。
たくさん変更がされていました。
句読点だけではなく、てにおはまで。
これでは、読者が間違えた解釈を起こしかねないと思いました。
僕は苦情を入れるために電話をしました。
僕:「おどれら、何変えとんじゃボケ!」
ある人(以下 人)は言いました。
「利用許可を得たじゃないですか?」
僕:「わしゃ、こんなん認めとらんぞ。戻せや。」
人:「うるさい人だな、文句言うなら、原稿料払わないですよ!」
僕:「おぉ?ええ度胸しとるな、ワレ。それ本気か、あぁ?」
人:「それがどうしたんですか?」
僕:「ほぅか、だったら著作権法20条の同一性保持権の侵害で訴えたるわ。おどれら全員覚悟せーよ。原稿料だけじゃ済まんぞ。」
人:「え。。。」
僕:「損害賠償、罰金、名誉回復措置など、全部認められたら、これじゃあ倒産するかもしれんのぅ。ええんか?」
人:「・・・社内で確認を取りますのでお待ち下さい」
ここで一度電話が切れました。そして、すぐにまた電話がかかってきました。
人:「記事を変えた件、大変申し訳ありません。どうか裁判だけは・・・」
僕:「あぁ?おどれら、どうやってこの落とし前つけるんな。」
人:「原稿料を2倍にさせていただきます」
僕:「あぁ?カネの問題か。だったら、裁判した方がマシじゃわい」
人:「ど、どうすれば・・・」
僕:「正しい記事を載せろっつってんだよ。それと、読者に雑誌上で謝れ。そんだけ。次の号でいいよ。」
人:「しょ、承知しました!」
僕:「あ、その辺をメールでエビデンス(証跡)くださいね。じゃないと訴えるよ。」
電話を切りました。
作り話はここで終わりです。

この会話の中で出てきた著作権法20条の同一性保持権とは、著作物の内容を著作者の意に反して変更などされない権利です。
この同一性保持権を侵害すると、5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金に処し、又はこれが併科されます(著作権法119条2項1号)。
ここで、特に注意をして欲しいことは、著作物の利用許可を得たとしても、原則、変更してはいけない点です。(著作者の承諾があれば別)
著作物は、創作者の気持ちが籠ったものなので、それを許可なく変更することは、著作者の心に深い傷を負わせる恐れがあるので、それを防ぐ必要があります。
そのため、著作権法では、同一性保持権(著作権法20条)を規定し、著作物を利用する際の変更を認めていません。

 

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