Web上の画像の転載も著作権侵害に該当するよ

ネットサーフィンをしていると、自分の好きなイラストや写真(以下「画像」とする。)と出会うことがあります。
このような画像をPCに保存して、自分が楽しむだけならば問題ありません。
私的使用のための複製(著30条1項)として、法律上認められているからです。
しかし、この画像を私的使用のための複製の範囲を超えて利用した場合、著作権侵害となります。
この「超えて利用」のわかりやすい例の1つが、「転載」です。
転載とは、例えばWeb上の画像を他の場所にもアップロードして閲覧できるようにすることです。
これをやってしまうと、2つの著作権を侵害すると考えられます。

①複製権(著21条)
著作者は、その著作物を複製する権利を占有します。つまり、何人たりとも著作物を複製してはいけません。
画像の複製とは、コピペのようなものを想像してください。
画像を転載すると、Web上の他の場所にもう一つ同じ画像を作ることになります。この行為は画像の複製に該当します。
従って、著作権者以外の人が、このような行為を行うと、著作者が有する著作物を複製する権利を占有する権利を侵してしまいます。
そのため、複製権の侵害になってしまいます。

②公衆送信権(著23条1項)
転載された画像は、右クリックで保存することができます。すなわち、転載先にアクセスすると、誰もが画像を自動的に取得できるようになります。
このようにWeb上から画像を自由に送信する事を「自動公衆送信」と言います。
また、Web上に画像をアップロードし、ダウンロードできるようにすることを「送信可能化」と言います。
このような、「自動公衆送信を行うための送信可能化」も著作者のみが認められています。
そのため、著作者以外の人がWeb上で画像の転載をすると、この権利(公衆送信権という)も侵害することになります。

さて、この2つの権利を侵害すると、どうなるのでしょうか?
著作者は、訴訟の場で、侵害者に対して4つの請求をすることができます。
①損害賠償請求(民709条)
画像を転載されたことにより生じた損害の請求ができます。
例えば、本来ならば10万円の売上になっていたのに、転載先が無料で配布してしまったばかりに、売上にならなかった場合です。

②不当利得返還請求(民703条)
画像を転載したことにより、生じた相手方の利益返還の請求ができます。損害賠償請求と似てます。こちらは、損害賠償請求が時効になった時に使われます。
③名誉回復措置請求(著115条)
画像を転載したことにより、自分の名前に傷がついた場合の謝罪請求ができます。
例えば、自分のイラストを勝手にアダルトサイトのバナーなど、評判を著しく変えてしまうような使われ方をした場合に、新聞などに謝罪を掲載させたりするせいきです。

④差止請求(著112条)
画像を転載したことをやめさせる請求ができます。

それだけではありません。国家から罰則が課されます。
10年以下の懲役 又は 1000万円以下の罰金 が課されます(著119条1項)。
あるいは、両方課される場合もあるようです。

もしも裁判を起こした時、大切なのはきちんと証拠を提出することです。法律には要件があり、その要件を全て満たさなければ効果はないためです。要件を満たすためには、客観的な証拠かあるほど有利です。感情に任せて揉めっぱなしにせず、この時のやり取りは残しておきましょう。できれば、手製ではなく、電子的なログとかの方が信頼性が高いと思います。

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