著作権法の親告罪と非親告罪化について説明しようと思う

親告罪とは、ざっくり言うと被害者が訴えなければ、裁判にかけることができない罪をいう。
著作権侵害は殆どが親告罪である。
このため、著作権者でなければ侵害者を訴えることができない。
例えば、僕が、知り合いのブログを、このブログに勝手に転載したとしても、「その知り合い」でなければ、僕を訴えることはできない。
その訴え方も、裁判所に行って手続きして・・・ではダメ。
「その知り合い」が、警察等に通報し、僕を逮捕してもらう。
そのあと、検察官が管轄裁判所に対して起訴状を提出して、裁判が始まる。
これでようやく完了。
ということが、著作権法に難しく書いてある。
「第119条等の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない(著123条1項)。」と。

さて、この親告罪、TPPの加入により非申告罪化される見込みです。
そうすると、前述の例でいえば「その知り合い」でなくても、第3者が警察などに通報することで、裁判まで進めることが可能となりうるのです。
しかし、このように改正すると、大きな打撃を受けるイベントがあります。
それは、「コミケ」です。
コミケは同人誌と呼ばれる、2次創作物を販売することができるイベントです。
コミケで取引されているような同人誌は、アニメやゲームに依拠して創作されていることが多く、原作の著作権を侵害している可能性があります。
しかし、コミケの同人誌などを理由に訴訟を起こしたとしても、著作権者はほとんど利益はありません。
むしろ、同人誌が作られると、宣伝になるので著作権フリーにし、創作を促している組織もあるくらいです。
しかし、非申告罪化してしまうと、著作権者はどうでもいいと思っていても、その2次創作者を妬んでいる人が訴訟を起こせるようになります。
訴訟の温床となりうるコミケを続けることが難しくなるでしょう。
そんなことになると、著作権法の目的である文化の発展に寄与する趣旨を没却してしまう恐れがあります。
そこで、文化庁は非親告罪化の対象から同人誌などの2次創作が含まれないように検討してくれています。
主には海賊版をターゲットに非親告罪化されるように改正される見込みのようです。
とはいえ、まだTPPは発効されていませんし、それに伴う著作権法改正も終わっていません。
これからどう変わっていくかわからないところもあり、引き続き追っていく必要があると思っています。

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