2017年弁理士短答式試験解説 意匠法第1問

(1)×
根拠条文は意匠法6条1項3号です。
衣装に係る物品は、独立して取引の対象であることが必要です。
ワイシャツの肩は、独立して取引の対象であるとは考えられません。
ワイシャツの肩を意匠登録出願したい場合、意匠に係る物品を「ワイシャツ」として、部分意匠の意匠登録出願が必要です。

(2)×
 根拠条文は、意匠法3条1項柱書きです。
 土地やそれらへの定着物は工業上利用性はないと考えられ、意匠登録を受けることはできません。
 しかし、定着前の物品であれば、工業的に量産されるものもあり、そのような物は意匠登録を受けることができます。
 ビニールハウスは、その一例だと考えられます。

(3)×
 根拠条文は2条1項です。
 意匠とは、視覚性を有している必要があります。視覚性とは、通常の取引の態様で、需要者が視覚を通じて認識できることです。
 しかし、本問のしょうゆ皿のように、しょう油を注いだ後の視覚的な効果は、通常の取引の態様において、需要者が視覚を通じて認識できるものとは考えにくいものです。
 そのため、このような視覚的な効果は、視覚性を有しているとは考えられません。

(4)◯
 根拠条文は意匠法6条1項3号です。
 傘骨は、独立して取引の対象となりうる物品です。例えば、傘の製造業者などが需要者に該当するでしょう。
 また、意匠法施行規則 別表第一(物品の区分)にも傘骨が含まれています。
 すなわち、意匠に係る物品「傘骨」として意匠登録を受けることができます。

(5)×
 根拠条文は2条2項です。
 「物品の本来的な機能を発揮できる状態にする際に使用される画像上に表示された画像を物品の一部として保護する」ことと、「当該画像等が、その物品の表示部に表示されている場合だけでなく、同時に使用される別の物品の表示部に表示される場合も保護対象とする」ことと、されています。
 従って、この問題では、デジタルカメラの操作の用に供される画像に関する問題であるため、意匠登録を受けることができません。
 「」書き部分は、工業所有権逐条解説(第19版)より引用
 
なお、考え方及び根拠条文は自己流であり、必ずしも模範的な解説とは限りません。
試験問題及び解答は特許庁ホームページに掲載されていますので、そちらを参照してください。
試験問題@特許庁ホームページ

参考文献
・工業所有権法逐条解説第19版
・意匠法
・意匠法施行規則

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