付記試験とはどんな試験なのか?

2017年10月15日、特定侵害訴訟代理試験、通称付記試験が行われた。
これは、弁理士が、特定侵害訴訟の代理人として訴訟参加する事を認めるための試験である。
特定侵害訴訟とは、特許や商標などのいわゆる工業所有権の侵害事件だ。
試験科目は、午前が特許、午後が商標、不正競争防止法の事例問題。そして、それぞれに民法と民訴法の小問が出題される。
試験時間は、午前午後ともに3時間。なので、まるまる1日かけて開催される。
合格率は50-60パーセント程度。低くもないが高くもない。
落とすための試験ではないが、落ちる試験である。
受験資格は、能力担保研修を終えた弁理士である事。

僕は、今年、能力担保研修を終えて、受験してきた。
午前午後を通じて一番感じたことは、試験自体を2度と受けたくない。と言うことだ。
とにかく疲れるからだ。
問題文だけで、午前と午後6時間で、60ページ以上もあった。
あまりにも多すぎる。
読むだけならまだしも、解答も書かなければならない。
解答用紙も、午前と午後でそれぞれ7枚ずつあるのだ。
書くだけでも軽く3時間はかかる。3時間でも足りないくらいだ。
なので、付記試験を受けるなら弁理士試験合格から早いほうがいい。
なぜなら、付記試験で出題される判例は、弁理士試験と重複している判例が多く、試験勉強の知識がそのまま使えるから。
また、論文試験で培った筆力が衰える前に受験することができるからだ。

付記試験は合格しても意味がないと言う意見もある。
確かに、付記試験に合格しても、訴訟をするには弁護士が必要である点は変わらない。
合格していないとしても、補佐人として訴訟参加できる。
ということを鑑みれば、付記試験に合格する利点はないという意見も理解できる。
外観だけ見れば、その通りだからだ。
だけど、実は付記試験で得られる知識の活用の場は、訴訟に限られない。
例えば、民法・民事訴訟法の知識は、顧客と話をするときに必要となる。
実は弁理士の顧客には、技術だけではなくて、法律的な悩み事を抱えている人がたくさんいる。
彼らにとっては、弁護士も弁理士も実はあまり関係がなくて、解決してくれる人であればいいのだ。
もちろん、離婚とか、倒産とか、あまり知財法と関連のない問題は弁理士では対処できない。
だけど、知財法から派生した民法上の問題のように、民法の知識がないと解けないような相談に対して、民法を知らないからわからん!
こんな対応をすることは、恥ずかしくないだろうか。
民法の知識がないばかりに、答えに窮することが過去にあった。
僕はもうこんな思いはしたくない。
付記試験は、その勉強を通じて弁理士の弱点を強化する。
ひいては顧客の信頼を勝ち取るための武器となりうる。

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10/16日記
タイのOA受任。
タイ語は読めないよ。と思っていたけれど、現地の弁理士?が、英訳してくれてた。
内外メインでやってる人曰く、英語圏でない国の人たちも英語で苦労してて、頑張ってくれ英訳してくれてるらしい。

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