知財訴訟で認められる損害賠償額(#16)

2017年の12月、任天堂がコロプラに対して、特許権侵害訴訟を提起しました。
その時、任天堂はコロプラに対して44億円の損害賠償を請求しました。
この44億円という損害賠償とはどこから来たのでしょうか?
損害賠償とは、その名前の通り、原告側が被告から受けた損害を賠償することです。
このため、好き勝手に金額を決められるわけではありません。
とりあえず44億円でいいよね。といった感じは決められないということです。

大雑把には以下①~③のいずれかに基づいて決められます。
①被告側の販売数量×原告側が販売したときの利益額
 被告が100個売った。原告が1個売った時の利益が10円だった。
→損害額は10000円
②被告側の利益額
 被告が権利侵害することで、5000円の利益を得ている。
 →損害額は5000円
③実施料相当額
 原告の業界のライセンス許諾料は売り上げの5%だった。被告の売り上げは10万円だった。
 →損害額は5000円。
知財の侵害は、損害額の算定が難しいので、どの手法を用いて算出してもよいです。
もちろん、これら以外の方法で算出してもよいですが。。。確たる証拠がない限り認められないのではないかと思います。
なぜなら、上記①~③の手法は、特許法102条で定められた損害額の推定規定だからです。
①~③に基づいて算出された金額のうち、最も大きな金額が44億円だったのでしょう。

もちろん、コロプラ側が損害額は44億円もないよ。ということを裁判で立証すれば、それは認められます。
このため、高額の損害賠償が求められたとしても、相手側の主張に反論していくことで、賠償額を大きく減らすことは可能です。
損害賠償は、後から増額することが難しく、考えられる最大の金額で訴えることが一般的だからです(最初は一部請求して、後から訴えの変更により、金額を増額させることは可能ですが、それでも最初の段階で損害の総額は求めておく必要があります)。

今回の記事は、特許をベースにしていますが、実案、意匠、商標、著作、いずれも同じような方法で損害額が推定されます。
また、販売できない事情がある場合などの例外規定は全て省略して説明しています。

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2018年2月11日日記
艦これとローソンがコラボした、93式酸素エクレアを食べた。
260円と高めだったけれど、味は意外に普通のエクレアだった。。

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